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2015.5.29(Vol.072)
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こんにちは、メルマガ 「こんぱす」です。
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中国事情~上海の風Ⅱ ■ 第71回 □
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皆さんこんにちは、中国保険ブローカーの嶋倉です。
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前回はこちらに常駐している日本人の保険の加入状況、
生活のリスクなどについて説明をしました。その中で保険に
加入していない、またはカバーが完全でない人がいることをお伝えしました。
今回はなぜそのような状況が起こり得るのか。
その理由について私の考えられる範囲でお伝えします。
理由その一 ・・・ 企業のリスク管理意識の欠如
これは言葉のままの意味で、日本から駐在員を派遣する企業の
リスク管理に対する意識が欠如しているということです。
ここでのリスクとは具体的に以下のようなことを指します。
“保障が無い状態での駐在は精神ストレスが大きく、
安心して仕事に向かえず、作業効率が下がる。”
“企業としてリスク管理が疎かになっているということは、
駐在員のリスク管理に対する意識も向上せず、
万が一の場合に対応できず、企業として損失が出る
可能性がある。”
まず、企業はなぜ社員を現地へ派遣しているのかを再度考えるべきです。
答えは単純明快で、現地法人に利益を上げさせるためです。
そのために様々な対策が施されますが、保険はそこで実際に利益を
生み出す働き手を守るものです。故に、最も重要なリスク管理だと言えます。
理由その二 ・・・ 保険料が年々高くなっていて加入を渋る
実際に海外旅行保険の保険料は上昇の一途にあります。
その原因は以下が考えられます。
“駐在員(特にその家族)の保険の利用頻度が非常に高い”
“保険会社へ来る保険請求金額が高額すぎる”
こちらには保険さえあればキャッシュレスで治療を受けることができる日系の
クリニックが多くあります。その便利さ故、症状が軽い場合も診察に行く人が
多くいます。確かに海外で生活していて、心配になる気持ちはわかりますが、
日本であれば風邪薬を飲んで様子を見ることも多いと思います。
当然、クリニック側もビジネスなのでなるべく実入りの多い薬を使って
治療をします。(←これは日本でも同じ)その結果、年間での保険会社への
保険金請求は保険料を大幅に超過している場合が多く、保険会社も保険料を
上げざるを得ないのです。
理由その三 ・・・ 個人のリスク管理意識の欠如
上述した通り、保険に加入していない人には様々な理由があります。
会社が入ってくれない、保険料が高いなどは現状としてあると思います。しかし、
最後は自分自身の問題です。保険が無い状態というのは非常に危険な状態です。
駐在の場合、本来であれば、企業が負わなければならないリスクを、企業の都合で
海外へ派遣されているのにも関わらず、自分自身で負わなければならないなんて
馬鹿げた話です。もし、大けがをしたり、重大な病気に罹ったりした場合、企業は責任を
取ってくれるのでしょうか。
そう考えると心配でなりません。
現地採用者の場合は自分の意志でその場所で働くことを決めているわけですから、
尚更リスクについて意識を持つべきです。自分自身の問題だから、人には迷惑は
かからないという考えは大きな間違いです。もし、何らかの理由で、命を落とすような
ことになれば、家族が対応に追われることになりますが、その際も無保険では
希望する形で進めることができないどころか、病院で治療すらしてもらえない
可能性があります。
つまり、自分の身体は自分にしか守れないということです。
いかがでしょうか。このメルマガをご覧いただいている多くの方は少しは海外事業と
関係があると思います。
自社の保険状況について見直してみるいい機会になれば幸いです。
それでは今月はこのあたりで失礼します。
「中国東方航空の上海・北京・広州間だけ就航している国際線用の機体」
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