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    2016.08.01(Vol.084)

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    こんにちは、メルマガ 「こんぱす」です。

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 中国事情~上海の風Ⅱ   ■ 第83回 □

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皆さんこんにちは。中国保険ブローカーの嶋倉です。

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今月は次のテーマでお送りします。

 「中国一の山 ~黄山~」

梅雨も明け、ようやく鬱陶しい季節が終わったので、メルマガのネタ探しの為、週末に友人と黄山へ旅行に行ってきました。今回の旅の目的は黄山から見るご来光です。

黄山は安徽省にある景勝地で、「黄山を見ずして、山を見たというなかれ」、「黄山を見たら他の山を見ることができない」とまで称えられている山です。
なぜ、そのように言われているかと言うと、中国画に見られるような典型的な山水風景を見ることができ、それはまさに仙境(仙人が住む世界)を彷彿とさせる独特の景観であることが理由だそうです。

「どんな景色なんだろう」なんて考えながら、上海から高速鉄道に乗り込み、黄山市まで4時間半。意外とあっという間に到着です。この時間で行けることもあってか、上海から土日を利用していく人も結構多いようです。

黄山へは一般的に3つあるロープウェイの1つを選び登っていくことになります。
私たちは雲谷ロープウェイを選び入山しました。お昼も過ぎていたため意外と空いていてスムーズです。10分ほどロープウェイに乗るわけですが、外を眺めていると 「一体こんなところにどうやってこれを作ったのだろう」と言いたくなるぐらい周りは断崖絶壁です。ロープウェイを降り、いよいよ本格的な山登りのスタートです。まだまだ若い私たちは良いペースでホテルまで登っていきます。

かなりの階段数だったはずです。そして、予定通り夕方少し前にはホテルへ到着しました。

今回は山頂付近のホテルへ宿泊することになっていましたので、チェックイン後は夕日や星空を見ながら過ごすことにしました。宿泊費はやや割高でしたが、冷えた飲み物も売っていたして、意外と充実していて快適に過ごすことができます。夜中に星空を眺めましたが、これは日本の山奥の方が断然綺麗です。
もちろん上海と比較すると圧倒的に綺麗ですので、中国人の中には初めて星空らしい星空を見る人もいることでしょう。

2日目の朝、日の出の予想時刻が5時20分だったので、4時に起床し、スポットへ向かいました。4時40分ごろには目的地に到着し、崖の先端部でひたすら日が
出てくるのを待ちます。真夏と言ってもやはり朝はかなり涼しくなります。

後からわかったことですが、どうやら私たちが選んだポイントは一番有名な場所では無かったようで、人はあまり多くありませんでした。
(とは言え、素晴らしい景観です。今月の写真をご覧ください。)
それでも5時10分ごろにやってきた中国人が無理やり我々の前に入ってこようとするので、中国語でまくし立て、この旅の目的を完璧に達成するために、断固たる態度で追い払いました。

そして、ついにその瞬間はやってきました。予想していたところよりも、かなり前に突然、太陽が頭を見せ始めました。太陽が完全に姿を見せるまでの数分は圧巻の景色です。山々は雲が薄くかかり、手前の山は濃く、奥の山は薄く、グラデーションになっています。その奥から全ての山々に朝の訪れを伝えるように太陽が上がってきます。驚くほど太陽のパワーを強く感じます。

太陽が完全に出てしまうと、私たちは急いでホテルへ戻りチェックアウトを済ませ、下山を開始しました。行きとは別のルートを通って、蓮華峰・光明頂・天都峰の三大主峰のうち2つを越え、下界へ向かいます。
峰と名がついているだけあって、とてつもなく過酷な階段を上り下りしていきます。
上がっては下がり、下がっては上がりの繰り返しで、1日目の階段が可愛く思えるぐらいの階段数です。上を見上げた際に見える峰の頂。あまりの高さに絶望感を覚えます。さすがに体力自慢の我々も小休息を小刻みに挟みながら時間をかけて登っていきました。

汗だくになりながら何とか頂に到着し、そこから見えた景色は想像を超える絶景でした。幾重にも重なる山々。その絶壁の岩肌に奇妙に生えている黄山松。
仙境と言われているのも納得です。
まるでそこは天界です。自分が今まで生活をしてきた世界は本当に人工的な場所なのだと思い知らされます。昔の人々は一体どうやってここまで登ったのか。
生死をかけた旅だったに違いありません。

その後、何とか下りのロープウェイまで辿り着き、下山できました。

今回はかなり思い付きで決めた旅行でしたが、黄山が天下一の名山と言われる所以がわかった気がしました。あの景色は言葉では表しにくいもので、是非、自身の体で体感して欲しいものですし、それだけの価値があるものです。

この旅で少しだけ山が好きになったので、機会があれば「華山」か「泰山」あたりへも行ってみたいと思います。

それでは今月はこのあたりで失礼いたします。


「日の出の瞬間」

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