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2014.2.28(Vol.057)
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こんにちは、メルマガ 「こんぱす」です。
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中国事情~上海の風Ⅱ ■ 第56 回 □
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☆皆さんこんにちは、中国保険ブローカーの嶋倉です。
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今月は次のテーマでお送りします。
「消費者保護 」
まず、消費者権利デーというものをご存知でしょうか。1962年3月15日に米国のケネディ大統領が、
消費者の4つの権利(1.安全への権利、2.情報を与えられる権利、3.選択をする権利、4.意見を聴か
れる権利)を盛り込んだ教書を連邦議会に提示したことにちなんで、国際消費者機構(Consumers International)
が1983年から実施しているものです。その名の通り消費者の権利を保護することを目的としています。
中国では少し名前は違いますが毎年3月15日を「消費者保護デー」としています。
中国では消費者の権利を守るべきだという意識が強く、3月15日はさまざまなイベントが催され、
また多くのメディアが消費者の権利問題に関係するニュースを取り上げます。
今では上記したように消費者保護デーは広く認知されていますが、実は95年にこのイベントを一気に中国国内に普及させるきっかけとなった事件がありました。
消費者権益保護法を巧みに利用した「王海事件」と言われるその事件の詳細をご紹介します。
青島出身の「王海」さんは95年に消費者権益保護法49条「経営者が提供した製品、サービスに
詐欺行為があった場合、消費者は2倍の賠償金を要求することができる」という条項を見つけると、
すぐさま市場で偽物商品を買いあさり、販売した商店や製造メーカーに損害賠償を求め、消費者
権益保護法をタテに半年で大金を稼ぎました。
なんとも中国らしい事件ですが、王海さん自身は、処罰されるどころか、「消費者偽物撲滅賞」
という褒章まで消費者協会から授与されました。その後、王海さんの手法をマネして、中国各地で
数多くの類似事件が起きました。そして毎年この日(3月15日)をピークとして悪質商品摘発キャン
ペーンが各地で大々的に巻き起こるようになりました。
その後、上海市高級人民法院が「賠償金目当てに購入する消費者は、『消費者権益保護法』の
「消費者」には当たらない」との判決を出して、ここから王海さん現象は、一気に沈静化していきました。
しかし、今でも3月15日が過ぎるまで企業は「訴えられるかもしれない」リスクと向き合っています。
中国人は日本人と比べて権利意識が非常に高く、まるで欧米人のような感じを受けます。私自身は
関西出身ですので、何かといちゃもんをつける、いわゆる大阪のおばちゃんなど中々の強者を見て
きていますが、中国人の意識はそれを上回っていると思います。
日本企業にとって中国が市場として大きな魅力を秘めていることに疑いの余地はないと思いますが、
同時に日本にはない大きなリスクを併せ持っていることを認識するべきでしょう。
ゆえにリスク管理の一環として、万が一訴訟を起こされた際にしっかりと対応できるように準備をしておくことが必要です。
それでは今月はこのあたりで失礼します。
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一言、「昨年できた極楽湯です。平日から中国人でごった返しています。」
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